季節の養生食材・薬膳レシピ

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「養生食材」~秋の養生食材(季節の変わり目 晩秋の養生食材をUPしました!)

「秋の季節」

8月始めの立秋から、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、11月の始め立冬まで の3ヶ月の期間。
暑い夏からだんだん涼しくなり、寒さに向かい、陽盛から陰盛に変わる季節である。
万物が夏の成長により、実り、収穫の時期でもある。
 

初秋の養生食材

初秋の時期は8月の始めから、9月の半ばごろの時期ですが、 日本は台風、雨が多く見舞われるころも多く、湿気が体にたまりやすくなります。 一方、真夏の疲れも出やすくなる時期でもあります。 養生にこころかけることで、良い体調のキープにつながます。

[ 初秋の食養生ポイント ]

まず 夏の猛暑で消耗していた体力・気力を補うこと;
同時に、汗などによって、奪われていった体内の水分やミネラルも補うべき。
それが「補気」の食材と「滋陰」の食材を用いて、夏で疲れ、日からピタ身体
を癒やしてくれます♪

「補気」の食材例:

食材名 性味 帰経 主な効能 適応/作用など 主な有効成分

白米白米

甘/平 脾胃 補中補気
健脾和胃
 

GABA, アミロパクチン,アミロース, VB1, VB2, VE

山芋(長いも)山芋 甘/平 肺脾腎

健脾補気
和胃調中

滋陰 潤肺;
益精固腎
消化促進、体力回復、老化防止など
アミラーゼ, ムチン,
コンドロイチン硫酸,
デオスコラン,
VB1, VC, K
薩摩芋薩摩芋 甘/平 脾腎 健脾補気 便秘/
高血圧の予防
食物繊維,カロテン,
ヤラピン
(切った時の白い液体、
腸動きを活発にします)
VC, ,VE, K, Ca
枝豆枝豆 甘/平 脾胃腎 健脾補腎 補気補血; 利湿 脾胃虚弱、疲労/ 
美肌、肝炎予防など

レクチン,VB1,VB2,Ca
カロテン,食物繊維

西洋人参(漢方食材)西洋人参

苦微甘/寒 心肺腎 補気養陰
清火生津
熱病による倦怠感と口渇  


「滋陰」の食材:

食材名 性味 帰経 主な効能 適応など 主な有効成分

エリンギエリンギ

甘/平 肺腎 補陰 手足のほてり、寝汗など 食物繊維,ナヤシン,
トレハロース,VD, VB2,
VB6, 葉酸など
貝柱(乾燥)貝柱 甘鹹/平 肝腎脾胃 滋陰補腎
和胃調中
内臓の働きを高める  VB2, VB12, Zn,
タウリン, セレンCu, Fe, K,
グルダミン酸,グリコーゲン
豚肉豚肉 甘鹹/平 脾胃腎 滋陰 補腎; 補気 補血  から咳、便秘/
体力回復
コエンザイムQ10, VB1,VB2,
ナイヤシン,Fe 
鶏卵鶏卵 甘/平 肺脾胃
心肝腎
滋陰潤燥
補血 安胎
鶏卵アレルギーの方は注意! 必須アミノ酸
(特にマチオニン)
ビタミン類(特にVA、VD、VE)ミネラル(特にP、Fe、Ca)
百合根
(漢方食材)百合根
甘微苦/平 心肺  潤肺止咳 安神 動悸、不眠など/
精神安定
VB群, 葉酸, K,
グルコマンナン


※ 初秋は台風や大雨の期間があるので、梅雨の時期と似たような食養生がお勧めです。

湿熱がまだ体内に籠もっているので、
「清熱利湿」 「芳香化湿」 「利水滲湿」の食材をうまく利用して乗り切りましょう!

 1, 高温多湿の気候:
「清熱利湿」の食材がおすすめです。

例えば キャベツ、 レタス、もやし;苦瓜など キャベツ もやし

2,胃の調子がいまいちの時
まず、キャベツやりんごをとるがよいのですが、
さらに、「芳香化湿」「芳香理気」の香味野菜、ハーブなどもおすすめです。

例えば 花椒 セロリ;
山椒 紫蘇 パクチー バジルなど    
花椒 セロリ

3,雨の日が続く時
水毒が体内に溜りやすいので、
水分の代謝を良くする「利水滲湿」の食材がおすすめです。

例えば とうもろこし、冬瓜、 茄子、 白菜;小豆 緑豆 鳩麦など。
飲み物は ウーロン茶、麦茶などをあまり冷やさず飲むとよいです。   
冬瓜 鳩麦

 

中秋の養生食材

中秋の時期は 9月の半ば(中秋の名月あたり)から、約1ヶ月間ごろです。
朝晩は少し涼しくなり、徐徐に本格的な秋に向かう季節の変わり目で、体調を崩しやすい時期にもあります。

[ 中秋の食養生ポイント ]

一番大事なポイントは 肺の食養生です!
なぜなら、「中医学」養生では“天人合一”という基本考えがりますように、
季節と五臓の関連性を重視する上で、養生すれば、健康維持につながります。
従って、「肺は秋に通じる」とされるため、肺の食養生が先決!
特に、肺は 衛気を司り、肺の「宣発」機能によって全身布達し、
特に体表や粘膜細胞を張り巡らします。外邪の侵入を防ぎ(免疫機能)など大事な役割果たしてくれます。
「養肺」食材と「潤肺」食材をバランス良く、摂ることがこの時期のかぜや肺炎の予防につながります♪

 

「養肺」の食材:

食材名 性味 帰経 主な効能 適応など 主な有効成分

白米白米

甘/平 脾胃 補中補気
健脾和胃
  GABA, アミロパクチン,
アミロース; VB1, VB2,VE
 
パクチー
(香菜・胡荽)パクチー
辛/温 肺脾 解表 透疹 消食 降気 清熱 利水 食欲不振、食後の腹の張り/小児発疹の促進 セルミン、デカナール
※葉:Ca、Fe、VA、VB1、
VC
※種子:リナロール、
カンファー、rーテルビネン、
αービネン
のり 海苔(紫菜)のり 甘鹹/寒 肺腎 化痰 軟堅 清熱 利水 利咽 止咳 甲状腺腫、リンパ節腫、むくみ、小便不利/皮膚・粘膜保護 VB12、βーカロテン、Ca,
Mg、メチルメチオニン(ニコチンの害を緩和)、VA、VE、K、Fe、葉酸、食物繊維
           




「潤肺」の食材:

食材名 性味 帰経 主な効能 適応など 主な有効成分

(梨子)梨

甘微酸/涼 肺胃 生津 滋陰 清熱 化痰 止咳 生肌 解毒酒 口渇、痰の多い咳、煩渇、声がれ、喉や胸のつかえ、二日酔い、咽喉疼痛、疲労/利尿 アスパラギン酸、K、リンゴ酸、クエン酸、VC、ブドウ糖、果糖、食物繊維、ソルビトール
備考:90%は水分
いちじく
(無花果)いちじく
甘/平 肺脾胃大腸 生津 利咽 潤肺 止咳 開胃 解毒 消腫 のどの炎症、から咳、しゃがれ声、食欲不振、便秘、下痢、感染性の大腸炎・痔、小便不利、おでき、切り傷、二日酔い ペクチン、Ca、K、Fe、ベストアルデヒド、アントシアニン、パーオキシダーゼ、フィシン、リパーゼ、アミラーゼ
アーモンド
(桃梨)アーモンド
甘/平 心肝肺大腸 健脾 補血 潤肺 止咳 化痰 安神 強筋骨 通便 動脈硬化、食欲不振、貧血、便秘、咳 オレイン酸、VE、脂質、Ca、Fe、VB1、VB2
ヨーグルト(酸奶)ヨーグルト 甘酸/平 肺脾肝 補陰 止渇 生津 開胃 潤腸 通便 発熱、ほてり、不眠、口渇、便秘、皮膚の乾燥、発疹、皮膚の乾燥によるかゆみ/美肌、免疫力向上 乳酸菌、カゼイン、ラクトフェリン、乳糖、リノール酸、オレイン酸、Ca、Fe、P、VB1、VC、VE
はちみつ
(蜂蜜)はちみつ
甘/平 脾胃肺大腸 和中 止痛 潤肺 止咳 潤腸 通便 潤膚 解毒 食欲不振、から咳、便秘、疲労、腹痛、乾燥肌 果糖、ブドウ糖、オリゴ糖、ビタミン類、ミネラル、酵素
備考:※0歳児への使用は控える
※素材によって、成分に多様性あり
麦門冬
(漢方食材)麦門冬
甘微苦/微寒 肺心胃 潤肺養陰 益胃生津
清心除煩 潤腸通便
乾咳、粘る痰;
口渇;
不眠; 便秘など
 

 

晩秋の養生食材

晩秋の時期は 10月半ばごろから、約1ヶ月間くらいの期間。
朝晩は少し冷えるようになり、冬に向かう季節の変わり目で、肌の乾燥やかぜなど 気になる時期にもあります。

[ 中秋の食養生ポイント ]
一番大事なポイントは 肺の食養生です!
なぜなら、「中医学」養生では“天人合一”という基本考えがますように、 「肺気は秋に通じる」、 肺気を元気にすることが大事です。

・特に、肺は 衛気(外邪の侵入を防ぐ気)を司っていますので、免疫機能など大事な 役割果たしてくれます。「養肺」の食材や「補気」の食材で担います。

・また、 肺は皮膚との皮膚や粘膜との関連が深いため、「潤肺」の食材を摂ることで、 のど、肌の乾燥を防ぎ、かぜの予防にもつながります♪

・また、乾燥による便秘しがちですので、「潤腸」の食材も適度に取りいれることです。

食材名 性味 帰経 主な効能 適応など 主な有効成分

かぼちゃ
(南瓜)かぼちゃ

甘/温 脾胃 補中 補気 胃弱 疲労/ 粘膜保護、血行促進など β-カロテン,ペクチン, Ca, VB1 VB2 VC VE ,
Fe Cu Mn 
ごぼう
(牛蒡) ごぼう
甘辛/微涼 肺肝大腸 清熱 祛風 通便 補腎 口渇、舌の粘り、熱をもった腫れもの・できもの; 便秘など/ 降圧、コレステロールの抑制と排泄 食物繊維, フラクトオリゴ糖, VB1 VB2 VE, ナイアシン, ポリアセチレン,タンニン,クロロゲン酸; Mg Zn Cu Fe Ca K Mnなど多数
大根
(蘿萄)大根
辛甘/涼 帰経:肺胃 消食 化痰
寛中 降気
 消化不良; 口渇
鼻血、痰の多い咳 
備考:脾胃虚弱・大便溏瀉者は生食・多食すべきではない
食物繊維, VC, リグニン,カロテン,Ca, アミラーゼ、ジアスターゼ、オキジダーゼ ※葉には:VA VC VB2 Ca P Fe K
エノキ茸エノキ茸 甘/平 帰経:脾胃 化痰 解毒 通便  動脈硬化、脂質異常症、肌あれ  VD、VB1、VB2、K、P, ナイアシン,食物繊維
まいたけ
(舞茸)まいたけ
甘/微温 補五臓
補気
養身体
糖尿病/ コレステロールの抑制と排泄、肥満防止、美肌 チロシナーゼ阻害物質, VD,β-D-グルカン 備考:チロシナーゼ阻害物質(メラニン生成防止、美肌効果)


(果多魚)鮭

甘/温 脾胃 補気 補血 温中 理気 滑腸 活血 貧血; 肌あれ; 胃腸虚弱、無力/ 血栓予防 アスタキサンチン, DHA EPA, ナイアシン,パントテン酸, VB12 VB6 VD

(柿子) 柿
甘渋/寒 心肺胃大腸 潤肺 止渇 清熱 解酒毒 咳、口渇、口内炎、酒毒、血便、 熱による下痢、発熱、痔など / 利尿 備考:陽虚体質、血虚 ; 脾胃虚寒 、便秘;産後の人が食べるのはよくない ペクチン,VC, カロテン,K, シブオール, アルコールデヒドロゲナーゼ,クリプトキサンチン,タンニン 
オリーブ
(橄欖) オリーブ
甘渋酸/平 肺胃 清肺 消炎 
生津 利咽 
止咳 化痰
解毒
のどの炎症、口渇
備考: 葉の苦味成分には、抗菌作用、血圧降下作用、抗酸化作用がある
オレイン酸, リノール酸, リノレン酸, VE VD、VK、Ca、Fe, スクアレン,β-シトステロール,β-カロテン,クロロフィル 
豆乳
(豆漿) 豆乳
甘/平 肺脾大腸 補虚損
生津
化痰 鎮咳 通乳 通淋 
津液不足、口渇、; 気管支が弱い, 肺熱、 貧血、低血圧 オリゴ糖, フラボノイド, アミノ酸, リノール酸, リノレン酸, Ca、Fe、K、Mg、VB群、VE
白胡麻
(白芝麻)白胡麻
甘/平 肺脾大腸 潤燥 通便 皮膚乾燥 便秘 ゴマリグナン, VE,リノール酸, オレイン酸

 

晩秋の行事食材

かぼちゃ かぼちゃ
(南瓜) 

10月に入ると、南瓜の飾りものが街のお店や街角などに目立つようになりました。
そう、ハロウィンの季節ですね!
可愛い南瓜の飾りはとても癒やしてくれる気がします♪


「中医食養生」の面から見ても、今の季節にぴったりの養生食材です。
オレンジ色に含まれる粘膜保護に優れる「補気」効果は 身体にエネルギーを与え、免疫力向上につながります♪
(詳しくは養生食材リストを参考)


カボチャ(南瓜)は、ウリ科カボチャ属(学名 Cucurbita)の総称である。
特にその果実をいう。原産は南北アメリカ大陸。
主要生産地は中国、インド、ウクライナ、アフリカ。
果実を食用とし、カロテン、ビタミン類を多く含む緑黄色野菜。


日本語における呼称は、この果菜が国外から渡来したことに関連するものが多い。
一般にはポルトガル語由来であるとされ、通説として「カンボジア」を意味する Camboja (カンボジ)。

 漢字表記「南瓜」は中国語: 南瓜 (ナングァ; nangua)によるもの。


カボチャに含まれている栄養素は、
カロチンやビタミンB群、ビタミンC、カリウム、食物繊維などです。

これらは、人間の身体を健康にするための必須栄養素と言っても過言ではありません。
カボチャは、日本ではスーパーなどで簡単に手に入ることから、身近な健康野菜としても知られています。
実際にカボチャに含まれる栄養素が体にもたらす効果はとても高いと言われています。
カボチャには、上記の他にもカルシウムやマグネシウム、リン、鉄などの栄養素も含まれています。
これらの豊富な栄養素によって、カボチャ養価の高い野菜となっているのです。

2016/10/22