食養生および薬膳のミニ知識

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食養生および薬膳のミニ知識

(第一回)「中医学食養生]および薬膳の概念

A.「中医学食養生」の概念

「中医学食養生」とは  ~ 養生の方法
「中医学」の理論に基づき、食物自身が持つ性能・作用(効き目)を応用し、身体を養う飲食方法。
“食養”“食補”とも言う。

「目的」
①健康維持・増進
②病気予防・病後の回復
③延年益寿(アンチエンジング)

 
「基本考え」
“薬食同源”("医食同源”)
 ~食物は薬(生薬)と同じ天然由来、自身に性質や効能を持ち、マイルドな薬効を備えている。うまく活かし、食事をすることで健康につながる。

“天人合一”
 ~人間は自然の一部と捉え、自然環境・気候から影響を受けるのが、必然なことで、自然に順応することが大切であり、健康を保つ秘訣でもある。

③ 陰陽調整
~自然や身体の陰陽の変化に応じ、食事をとる(食養生)ことは大切であり、“平”(陰陽バランスを保つこと)を目標とする。

④ 全面膳食(審因用膳)
~偏らない食事をとる。
(季節や体質に応じて食養生する)

B. 薬膳の概念

薬膳とは ~ 食養生の手段
中医学の理論に基づき、食物と食物または食物と生薬と合理的に配伍し、丹念に調理した独特な色、香、味、形、効をもつ膳食。
☆養生や病気予防から、体質改善、更に病気の治療に役に立つ。

「目的」
健康増進・病気予防 体質改善 病気治療

「分類」
「食養薬膳」~養生ための薬膳(=「養生薬膳」)
「食療薬膳」~治療ための薬膳

「養生薬膳」とは (通称「薬膳」)
「中医学」の理論に従い、季節・気候や体調などを考慮し、薬効(性能、作用)による適切な食材や生薬を選び、組み合わせて作られた美味しい膳食。(お茶やデザートも含む)
(様々な食材の薬効を考慮した養生食事である。)

「養生薬膳」の特徴
①健康維持・病気予防、病後の回復、延年益寿を目的とした養生食事。
②日々の食事に応用しやすく、手軽に実践できる!

 

  “医食同源”の解説

♦ “医食同源”はもともと“薬食同源”のことです;

   “薬”は生薬、“食”は食べ物の意味を指します。

♦ 生薬も自然の産物、わたしたちに普段口にしている食べ物も自然の産物

  であります。従って、

  食べ物も生薬と同様に、それぞれ特別な作用や効能を持っています。

♦ 例えば、「食性」は食べ物がもつ性能のことで、温熱性、平性、寒涼性

  に三大分類:(毎日食べているお米は平性で胃を養効能が備えている)

  一方、「食味」は食べ物が示す味のことで、酸、苦、甘、辛、鹹(塩辛い)

  に五大分類し、五臓ともそれぞれ関連する。

(ねぎは辛い味で、発散する働きがあり、五臓の肺と関連が深い)。

  ☆ 食べ物はマイルドに効き目をもたらすことで、副作用もない。

 

 

2018/05/07